読書記録「生の幸い、命の煌めき」鈴木秀子著

 1997年に発行された少し古い本である。文章の語り口がとても優しくて読みやすい。素直に頭の中に入るというか「こころのなか」に入り込む文章だった。著者は多くの本を書いていると思うが、この本以外も読みたいと思った。実は私はこれまで著者の鈴木秀子さんのことは全く知らなかった。

 どのエピソードも心に染みわたる内容だ。人生には何も悪いことをしていないのに、災難に見舞われる人が多い。私も同じ経験をしている。それぞれのエピソードには主人公が描かれており「災難にも何か意味があり、その意図を受け入れることで苦しみから抜けだし、前向きに生きる」様が描かれている。著者の鈴木さんはそのような人たちに寄り添い、人を癒やしている。私も息子のときには、看護師さんや医療ケースワーカー、リハビリの方たちに寄り添ってもらい、どうにか苦しみを乗り越えてきた。感謝していると同時に私もそのような人たちの役に立てる存在になりたいと思うようになった。お世話になったひとたち直接ではないが、めぐり巡って恩返しをしたいと考えるようになった。

 この本で、鈴木秀子さんのファンになってしまった。これからもブログで読書の報告をすると思うのでよろしくお願いします。